記事公開日:2019年8月30日
最終更新日:2022年7月19日
お祝いのプレゼントをいただくと、カジュアルなケースではラッピングにリボンがかかっていることがあると思います。内祝いの場合、果たしてのしは必要ないのか確認していきましょう。
内祝いで当たり前のように使っている「のし」。そもそもどんな由来や意味があるのでしょうか? それぞれ見ていきましょう。
「のし」とはアワビを細く薄く切って、叩いて伸ばして乾燥させた保存食のことです。のし紙の右上に付いている飾りの中の小さな黄色いものが保存食である「のし」を現しています。かつて縁起物や長寿の象徴として祝い事の贈り物などにこの「のし」が添えられていました。それが「のし紙」に描かれるようになり、今では「のし紙」のことも「のし」と呼ばれることが増えています。
外のしと内のしの違いは、商品の上にのしを掛けてから包装紙をするか、包装紙をかけた後にのしを掛けるかという一点。外側にのしがあるのが外のし、内側に隠れて見えないのが内のしで、内祝いでは内のしが一般的です。また、配送の場合はのしがやぶけにくいことから内のしが好まれます。
のしの書き方や水引の結び方にはルールがあります。間違えると相手への失礼となっていまいますのでしっかりと確認しておきましょう。
水引の上段に表書きを記入します。表書きは「内祝」「寿」など贈る目的を記入します。水引の下段には名入れをします。ここには贈り主の名前を記入します。連盟の場合は、3人までは名前を書き、4人以上は代表者の名前と「〇〇一同」と書きます。
水引の結び方には大きく分けて2種類あります。出産や七五三、お歳暮など何度祝ってもよいケースでは蝶結び(花結び)、一度だけの方がよい結婚などでは結び切りが使われます。
のしの結びは、内祝いのシーンによって異なります。結婚内祝いの場合と出産内祝いの場合それぞれで見ていきましょう。
結婚内祝いの場合の水引は、固く結ばれており解くのが難しい結び方である「結び切り」が一般的。これには「繰り返すことのないように」や「一度で終わる」という願いが込められています。表書きは、水引の冗談に「内祝」「寿」、下段に本人たち2人のそれぞれの家の姓または結婚後の姓を書きます
出産内祝いは何度あってもよい祝い事です。この場合の水引は、解くのが難しい「結び切り」ではなく蝶結びが一般的。ほどけやすいことから、何度あってもよいことを連想させるからです。表書きは、水引の上段に「内祝」、下段に赤ちゃんの名前を書きます。
のし無しのお祝いというのは、同僚や友達からいただくカジュアルなプレゼントではあり得るかもしれません。その場合どういった対応をすればよいのか見ていきましょう。
のし無しのお祝いだからといって内祝いを贈らなくてよいとはなりません。もともと内祝いはお祝いをいただかなくても贈るもの。お祝いをもらったら、いただいた品物や金額の2分の1から3分の1程度の金額の品物をお贈りするのが基本となります。
のし無しのお祝いというのは、カジュアルスタイルの贈り物にはあり得ますが、内祝いはマナーにのっとる必要があります。しっかりとのしを付けてお贈りしましょう。
親しい間柄の友達などからは、時としてのし無しのお祝いをいただくこともあると思います。リボン付きのお祝いは見た目にもかわいく、受け取る側としてはうれしいもの。だからといってリボン付きのギフトをお贈りするのでは「内祝い」とは呼べません。マナーを守って内祝いを贈ることで相手との関係もより深まることでしょう。