お祝いのお返しにお礼は必要?内祝いのお礼のマナーとは?

お祝いのお返しにお礼は必要?内祝いのお礼のマナーとは?

お祝いを贈ったらそのお返しとして「内祝い」をいただくことがあります。
では内祝いをいただいたとき、さらにお返しは必要なのでしょうか? ここでは内祝いをいただいたときのお礼について、適切な方法、タイミングやマナーについてご紹介します。

本来の「内祝い」の意味とは?

本来の内祝いは「嬉しいことがあったときのお披露目の場」という意味を持っています。古来から日本人は「これからもどうぞよろしくお願いします」の願いを込めて、身内や親しい近隣の人々を家に招き、飲食を共にしながら喜びを分かち合ったものでした。この「飲食を共にして喜びを分かち合うお祝い」を、ギフトを贈ることで表現したのが現代の内祝いです。 現在、内祝いは贈り物でお返しをするのが一般的となり、本来の皆さんを家に招待してお祝いをするケースは少なくなってきていますが、どちらの場合も正式な内祝いとされています。

内祝いのお礼にさらにギフトなどを贈る必要はある?

内祝いのお返しとして、さらに何かを相手に贈る必要はありません。また、お祝いを贈っていないにも関わらず内祝いをいただく場合もあるかもしれませんが、その際も必ずしもお返しの品を贈る必要はありません。

そもそも内祝いはお慶びごとのおすそ分けの意味を持つものです。言葉だけでも十分ですので、内祝いを受け取った際は電話やお礼状などで「お品をいただきました。ありがとうございます」と受け取ったお礼をきちんと伝えるようにしましょう。

内祝いのお礼のタイミングは?

受け取ったお礼の連絡はできるだけ早めに

遅くなれば遅くなるほど、お礼の連絡がしづらくなります。内祝いを受け取ったら、できる限りその日のうちに伝えましょう。相手も伝票番号から追跡して、荷物が到着したことを把握しているかもしれません。早めに「受け取りました」という連絡をすることが大切です。

お礼を伝える方法は何がいい?

電話やメール、手紙など今ではお礼の言葉を伝える方法もさまざまありますが、基本的にはどれでもOKです。ただし、それぞれのシーンで気を付けたいこともありますので、ここでご紹介していきます。

電話でお礼をする

実は、一昔前は固定電話への連絡は相手を電話口に呼び出すことになり、手間暇をかけてしまうため失礼にあたるといわれていました。

では、一人一台携帯電話を持っている現代ではどうすればいいの?と悩みますが、自分の声で直接お礼を伝えたいときは携帯電話にかけてOKです。内祝いが郵送や宅配で贈られた場合、無事に届いたことを伝えるためにも、早めに「受け取りました、素敵な品をありがとうございました」と言葉を添えれば、相手にも喜んでもらえるでしょう。

また、電話でお礼を伝える際に気を付けたいのは「電話をするタイミング」です。 相手が新生活や赤ちゃんのお世話などで忙しいこともあるため、あまり長く電話しないようにするのがベター。夕方など、忙しい時間帯も避けた方がよいでしょう。また、相手が電話にでられなくても留守番メッセージを入れるか、誰からかかってきたかわかるように番号通知をONにして着信履歴を残すようにしましょう。

メールでお礼をする

メールはすぐにお礼を伝えられ、相手の都合のよいときに読んでもらえる利点があります。親しい友達や職場の同僚、後輩など、気心の知れた人から内祝いをもらった場合には、メールを活用するのもよいでしょう。

手紙でお礼をする

無事に内祝いが届いたことを連絡した後、改めて手紙を送るとよりていねいな印象を与えられます。職場の上司や目上の方から内祝いをいただいた場合におすすめです。なお、手紙は届くまでに日数がかかるので、内祝いをいただいたらすぐに用意して送るようにしましょう。

■内祝いのお礼文(メール、手紙の場合)には何をどう書けばいい?

相手の都合のよいときに読んでもらえることでもメリットがあるメールや手紙。 文面で内祝いのお礼をするときは、ぜひ「品物が届いた報告」「お礼の言葉」「いただいた品物の感想」「贈り主への言葉」などを盛り込みましょう。文面は相手の方との関係性によってアレンジしてもOK。友人には敬意を示しながらも親しみのある文章で、目上の方にはていねいな言葉づかいを心がけるのがよいでしょう。

結婚内祝いのお礼状例

親戚のお礼状例

贈っていただいた〇〇が今日届きました ありがとうございます
贈り物に家族皆喜んでいます
あらためて新しい家族が増えたことを嬉しく思っています

友人のお礼状例

素敵な贈り物をありがとう
今度2人の新居に遊びに行くね
新しい生活がどんな感じかぜひ教えてくださいね
お二人の笑顔にお会いできることを楽しみにしています

職場のお礼状例

謹啓 ○○の候 皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお喜び申し上げます
お贈りいただいたものを本日受け取りました
早速使ってみて本当によい品で家族全員で喜んでいます
大切に使わせていただきます
これからもよろしくお願いいたします
お二人の幸せを願いながら お礼申し上げます 謹白

出産内祝いのお礼状例

出産内祝いのお礼状の場合は、「私も新しく誕生した命をお祝いしていますよ」という気持ちを込めて、赤ちゃんの名前を文章に入れるのがおすすめです。

親戚のお礼状例

送っていただいた○○を受け取りました
お心遣いに感謝いたします
とても素敵なデザインで嬉しいです
落ち着いたタイミングで
○○ちゃん、○○さんにお会いできるのを楽しみにしています

友人のお礼状例

送ってくれた○○、今日受け取りました
お気遣いありがとう!
子どもと一緒に早速いただきました おいしかったよ
〇〇ちゃんは目元が〇〇にそっくりだね
これから健やかに成長しますように
落ち着いた頃、会いに行きたいです
慣れない育児で大変だと思うけど体に気を付けてね

職場のお礼状例

謹啓 ○○の候 皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお喜び申し上げます
先日はおいしいお菓子を送っていただきありがとうございました
社内のみんなでおいしくいただきました
今度 〇〇ちゃんと一緒に元気な顔を見せにきてくださいね
〇〇ちゃんの健やかな成長をお祈りしています 謹白

まとめ

内祝いを頂いた場合、すぐに電話やメール、手紙などでお礼を伝えることが大切です。もし少し疎遠になっていた相手でも、お礼の連絡をきっかけにまた交流が始まることもあるかもしれません。連絡が遅くならないように注意しながら感謝の気持ちを伝えましょう。

監修

岩下宣子さん マナーデザイナー

現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。

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