記事公開日:2019年8月30日
最終更新日:2022年7月19日
出産内祝いのメッセージは、お祝いをいただいたことへの感謝や出産の喜び、生まれてきた赤ちゃんの名前や近況など伝えることが数多くあるもの。出産内祝いのメッセージカードやお礼状の書き方の基本や注意点、メッセージカードの選び方、実際の例文に至るまで出産内祝いのメッセージを書くときに役立つ情報をご紹介します。
出産内祝いメッセージはお祝いへの感謝、赤ちゃんに関する情報、母子の様子、締めの言葉という流れが一般的です。順に見ていきましょう。
まずは感謝の気持ちを伝えることが大切です。その際に、相手によっては子供がいない、授からないなどさまざまな事情がありますので、出産の喜びを前面に押し出すような書き方にならないよう気をつけましょう。また、お礼と関係がないことを長々と書いてしまうと、お礼はそのついでだと受け取られてしまう可能性もありますので注意が必要です。
生まれた子供についての情報もしっかりと伝えましょう。赤ちゃんの名前と読み方を必ず盛り込み、近況を出来るだけ具体的に書きます。名付けの由来、性別や誕生日なども加えましょう。
読み手にとって、母子の様子は気になるものです。母子ともに健康であることを一文入れるだけで相手は安心します。
締めの言葉には所感や今後の抱負、出産内祝いとして品をお贈りさせていただく(いただいた)こと、締めの挨拶といった要素を入れることが基本です。この形を守れば引き締まった文章となります。
出産内祝いの際のメッセージカードやお礼状にはいくつか注意点があります。事前にしっかりと確認して失礼のないようにしましょう。
出産内祝いのメッセージには、「お返し」という言葉は使いません。お祝いをいただくかどうかに関わらず、こちらから相手に純粋な気持ちで贈りたい。そんな姿勢でメッセージを書きましょう。
お祝いをいただいた当日のうちにメッセージを書くのがベストですが、3日以内でしたらマナーとして問題ありません。やむを得ず遅くなってしまう場合は、とりあえず電話等で早めにお礼を伝えましょう。また内祝いの品を贈る場合には、品と併せてメッセージカードを送っても構いません。
出産内祝いの品に添えるメッセージカードは、赤ちゃんの写真入りメッセージカードをはじめ、今では様々なものが手に入ります。工夫をすることによって受け取った相手も嬉しく感じるはずです。
メッセージカードにはいくつかの選び方のポイントがあります。まず、文章は定型文タイプか自作するタイプか。また、カードのデザインは柄のみか写真入りか、などです。文章を自作するタイプやオリジナル写真を入れるタイプは、当然手間はかかりますが感謝の気持ちがより伝わりやすくなるというメリットもあります。
複数のオリジナル写真を用いてレイアウトを構成できるもの、ポップなイラストや柄でかわいらしさを引き立たせるものなど、今では様々なデザインのメッセージカードが選べます。あらかじめ定型文としてメッセージがプリントされたものもあり、自身のライフスタイルや贈る相手との関係性に応じて柔軟に選びましょう。
赤ちゃんの写真入りメッセージカードはとても人気です。決まったフォーマットデザインのものを活用すれば、レイアウトをデザインすることなく、世界に一つだけのオリジナルなメッセージカードになります。また、贈る相手に赤ちゃんの名前や性別だけでなく、お顔の表情を見せることができるでしょう。
出産祝いメッセージは、贈る相手によって言葉遣いを変えることが必要です。目上の方にはあらたまった言葉遣い、友人など親しい相手には敬語ながらも柔らかい言葉遣いといったように使い分けましょう。
親族へ贈るメッセージの場合、頭語や結語は省略しても構いません。文例は以下の通りです。
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(例)
まだ暑い日が続いておりますが、皆様お変わりなくお過ごしのことと存じます。
先日は長男◯◯の出産のお祝いにベビー服をいただき、ありがとうございました。
早速息子に着せたところ、とても似合っていて夫婦ともに喜んでおります。
初めての育児で戸惑うことも多いのですが、何とか2人力を合わせて育児に励んでいきますので、これからもご指導よろしくお願いします。
まずは取り急ぎ、心よりお礼申し上げます。
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会社へ贈るメッセージの場合、よりフォーマルな文章となります。文例は以下の通りです。
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(例)
拝啓
寒冷の候、風邪など召されずにお過ごしでしょうか。
平素は格別のお引き立てをいただき、まことにありがとうございます。
さて、先日は長男◯◯の誕生にあたりましては、ご丁寧なお祝いをいただきまして
誠にありがとうございます。
出産後すぐに◯◯は娘の愛用品となりまして、夫婦ともども喜んでいます。
子どもには(名前の由来)をいう願いをこめまして、◯◯(ふりがな)と命名いたしました。
おかげさまで母子ともに健康に過ごしております。
我が子を胸に抱きますと、親になったのだという実感がわいてまいります。
喜びとともに責任の重さを感じ、気の引き締まる思いでおります。
今後はいっそう充実した気持ちで仕事に励む所存でございます。
どうぞ倍旧のご指導のほどをよろしくお願い申し上げます。
心ばかりではありますが、別便にてお礼の品をお送りさせていただきます。
ご笑納いただければ幸いに存じます。
まずは書面にて、御礼申し上げます。
敬具
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内祝いの品とともにメッセージカードを贈る場合などは、スペースの関係で短めのメッセージが適当な場合もあります。短めのメッセージの文例は下記の通りです。
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(例1)
かわいいお洋服をいただき本当にありがとうございました。
○○に着せるのが今から楽しみです。
ささやかではございますがお礼の品をお贈りさせていただきます。
ご笑納いただけましたら幸いです。
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(例2)
この度は長男◯◯の誕生に際し、
お気遣いをいただき本当にありがとうございました。
ささやかではございますが内祝いの品をお送りさせていただきます。
今後とも末永いお付き合いをいただけますようどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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(例3)
命名 ○○
20◯◯年○○月○○日生まれ
体重○○g 身長○○cm
この度は心のこもったお祝いをいただきまして
誠にありがとうございました。
お礼のしるしに心ばかりの品をお届けさせていただきました。
今後とも親子共々どうぞ宜しくお願い申し上げます。
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(例4)
この度はお祝いをいただき誠にありがとうございました。
お蔭様で母子ともに元気に過ごしております。
ささやかながらお礼のしるしに心ばかりの品をお贈りさせていただきます。
ご笑納いただけましたら幸いです。
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(例5)
この度はお祝いをいただき誠に有難うございました。
◯◯と命名致しました。
おかげさまで日々すくすくと成長しております。
お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さい。
今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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本来の出産内祝いとは「出産祝いのお返し」ではなく、出産した側が子供の誕生を喜び、お世話になった親しい方々に贈るものでした。メッセージをお贈りする相手への感謝の気持ちと配慮を忘れずに、心のこもった文面を書くようにしましょう。