出産祝いのお返し時期はいつまで? 内祝いのタイミングやマナーを理解しよう

出産祝いのお返し時期はいつまで? 内祝いのタイミングやマナーを理解しよう

出産内祝いは赤ちゃんの誕生をお祝いしてくださった方へお礼の気持ちを伝えるもの。そして赤ちゃんを紹介する大切な機会です。贈るタイミングやマナーをふまえて、喜んでもらえるように準備を進めましょう。

出産祝いのお返し時期はいつ頃?

お祝いをいただいてから1カ月を目安に贈るのが一般的ですが、産後すぐはママの体調や慣れない育児などであっという間に時間が過ぎるものです。もし遅れたとしても大丈夫ですが、できるだけ、お祝いをいただいてから2カ月後までには内祝いを贈るように心がけましょう。

また内祝いを贈るお日柄については、現代では基本的には気にする必要はないとされていますが、相手が気にする場合は仏滅をさけるとよいでしょう。

出産祝いのお返し時期に関するマナー

お返しが遅れるときは事前に連絡を

もし何らかの都合で遅れてしまった場合は、お詫びの言葉を添えたお礼状やメッセージカードを用意して内祝いに同封するなど、相手への配慮を忘れないようにしましょう。

出産祝いを後からいただいた場合は?

内祝いをひと通り終えたころに出産祝いをいただく場合もあるかもしれません。その場合も、「いただいてから1カ月以内」を目安にその都度お返しをするようにしましょう。

贈る相手が喪中の場合、初盆と重なる場合は?

現代では初七日が過ぎればあまり気にすることはありませんが、もし相手が喪中であることを気にするタイプであれば、四十九日が終わるまでは内祝いを贈るのは控えておきましょう。また初盆に重なるときも控えた方がよいとされています。

もしこれらの時期と重なった場合は、お礼状に「喪中(初盆)でいらっしゃると思い、お贈りを控えていました」と、ひと言添えてお返しの品を贈れば問題はありません。

出産祝いのお返しに適した贈り物の例

出産内祝いの品は相手ごとに贈り分けをするのが基本です。お贈りする相手は親戚や友人、職場の上司や同僚であることが多いはず。一人一人の顔を思い浮かべながら、また、相手の趣味や嗜好を考えながら…。赤ちゃん誕生の喜びを一緒に心に刻んでもらえる品は何? 普段にも使ってもらえる品だと何がいいかな?などと、相手を想いながら贈り物を吟味するのも楽しいものです。

名入れギフト

生まれたばかりのお子さんの名前を入れる「名入れギフト」は定番の内祝いです。ただ、子どもの名前が入った品はなかなか普段使いしにくいもの。もし名入れをする場合は、後に残らない食品などを選ぶのがよいでしょう。

組み合わせギフト

組み合わせギフトは人気のスイーツやジュースなどにカタログを合わせて贈るタイプのギフト。 「相手の趣味や嗜好はなんとなくわかるのだけど、これだけではちょっと物足りないかもしれないな」と悩んだときは組み合わせギフトをチョイスするのもおすすめ。

カタログ式ギフト

相手の趣味や嗜好がイマイチよくわからなくて悩んでしまう…。そんなときはカタログ式ギフトがおすすめ。相手がほしいものを自分で選べることが最大のメリットで、相手の方が「どれにしようかな?」と、自分好みの品を発見し、選ぶ楽しみも贈ることができます。

タオル・寝具

誰にでも喜ばれるのは、すぐに使える実用的なもの。特にタオルや寝具類は毎日使うものですから、いくつあってもうれしいものです。そして消耗品であれば使ったあとの保管に困ることもなく、もらった方も大助かりのプレゼントと言えます。

洗剤、バス用品、スキンケア用品、生活雑貨、ベビーグッズ

洗剤などの生活雑貨も実用的で喜ばれる贈り物の代表例。またバス用品では入浴剤など小分けでき、比較的安価なものも多いので、職場の同僚や友人へのお返し用に、数量をたくさん用意したい場合などにも重宝します。

食べ物、グルメ、飲み物

銘柄米やお菓子の詰め合わせなどは人気のギフト。赤ちゃんの名前をパッケージに入れられるものもあります。また、家族みんなで楽しめるジュースや、お酒好きな方ならビール、日本酒、洋酒なども〇。相手の好きな銘柄を選んで贈りましょう。

食器、キッチン用品

毎日使う食器類、調味料などのキッチン用品は、台所を預かることの多い人には助かるギフトです。食器類の場合はシンプルで普段使いできるデザインを選ぶのがポイント。また、調味料類なら普段では買わないブランド銘柄でそろえてみるなどすると喜ばれます。

出産祝いのお返しに向かないものの例

贈り物によっては相手が不快な気持ちになる場合もあります。相手に喜んでもらうためにも、控えておいたほうがいい品も覚えておきましょう。

日本茶

弔事で使われることが多い緑茶はお祝いごとでは避けるようにしましょう。飲み物を選ぶのであれば、紅茶やコーヒーといったギフトを選ぶなどの配慮を。

刃物類

「縁を切る」を連想させることから、刃物類は贈り物には向かないとされています。

肌着、履物

肌着は相手の日常に過剰に踏み込む印象があり、靴は踏みつけることを連想させるため、贈り物としては避けるべきものです。

相手の好みに合わないもの

趣味に合わない独特なデザインのもの、食べられない、嫌いな食べ物などはもらっても困るもの。相手の趣味や好みを把握して選びましょう。

いただいた品物より高額なもの、安価すぎるもの

内祝いはいただいた品の2分の1~3分の1の金額が目安。高すぎても安すぎても相手に不快な印象を与えてしまいますので、気を付けて。もしいただいた品の値段がわからなければインターネットなどで調べてみてもOKです。

まとめ

産後は慣れない育児や体調の大きな変化など、忙しく体も動かしづらいもの。出産のお祝いをいただいた方へお贈りする出産内祝いですが、最低限、贈り物にふさわしくないものを選ばない、喪中やお盆の時期を気にする相手であれば配慮するなど、ある程度の決まりごとがあることだけを覚えておけばOK。 もし内祝いが遅れてしまった場合も「遅れて申し訳ありません」のひと言を添えれば大丈夫です。

くれぐれもママの体調や育児の様子を見ながら無理のない範囲で。そして相手のことも配慮しつつ、内祝いの準備を進めていきましょう。

監修

岩下宣子さん マナーデザイナー

現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。