記事公開日:2019年8月30日
最終更新日:2022年7月27日
身近な方から第二子誕生の嬉しいご報告! 新しい家族が増えて一層にぎやかになった暮らしを想像すると、こちらも明るい気持ちになりますね。でも「出産祝いって一人目と同じでいいんだっけ?」「何か気を付けるべきことはあるの?」。二人目出産祝いのベストな贈り方を、実際の二人目ママの声と、マナーのプロによるアドバイスで解説します。
二人目の出産祝いで喜ばれる品を考える前に、まずは二人目赤ちゃんの育児環境をイメージしてみましょう。赤ちゃんのためにいただくものは何でも新鮮で嬉しい一人目のときとは異なり、二人目はすでに一通りのベビー用品が揃った状態。ママとパパは、一人目の子育てを通してベビーブランドやグッズを熟知しており、愛用ブランドもいろいろありそう……そんな状況に潜む二人目出産祝いのニーズをアンケートの声から分析すると……。
まずポイントとなるのが、一人目との「年齢差」。二人目との年齢が離れているほど、すでにアイテムを手放している可能性が高いもの。大切にしまってあっても、汚れが目立ったり素材が風化してしまっているケースもあります。また、きょうだいの「性別」も大切な要素。性別が違えば二人目用に新しい服が必要ですし、同じならお揃いの服を楽しみにしているかもしれません。
すでに持っているものでも、「このブランドは使い勝手がイマイチだったから、今度はメーカーを変えたい」など、育児グッズの「アップデート」を考えている場合も。よりよいアイテムを求めるのは、一人目を経験しているからこそのニーズです。
二人目の出産祝いのニーズはいろいろ考えられるものの、何を求めているかはママとパパ次第。経験も知識もある二人目ママ&パパに確実に喜んでほしいなら、直接ニーズを聞くのがスムーズです。今回のアンケートでも「事前に希望を聞いてくれるのが一番嬉しい」という声が多く挙がりました。贈る側としては、サプライズ感が薄まってしまう感覚もありますが、二人目の場合はサプライズより実用性の方が大切といえそうです。
ニーズを聞いても「何でも嬉しいよ」と言われたり、直接聞けない間柄の場合は、カタログ式ギフトを選ぶという手もあります。ベビーグッズ、グルメ、雑貨、家電など、好きなものを選べるメリットは二人目が生まれた家庭でも重宝してもらえるはずです。
ニーズのはっきりしている二人目ママたちが、実際に出産祝いでもらって嬉しかったアイテムをジャンル別にご紹介! 定番ものから消え物までさまざまなアイテムが挙がりましたが、その背景には二人目ならではの納得の理由がありました。
家族が増えると当然お金が掛かるもの。一番多かったのは現金が嬉しいという声でした。育児グッズはもう揃っているから必要ない。赤ちゃんのために必要なタイミングで自由に使いたいというのが本音。同様に商品券や、手軽に使えるショッピングサイトのギフト券なども人気。
「現金。必要な育児用品はもうほとんど揃っているので。おむつやおしりふき、ミルク代に使えてありがたかったです」
「二人目ということで気を遣ってくれて現金をいただきました。好きなものが買えるので正直に嬉しかったです」
「現金や商品券。使いたいときに子ども用品を購入できます」
現実的なニーズでも、物でいただく場合は、日々消耗していくおむつ、おしりふきなどが人気。必ず使えて、もちろん一人目と被る心配もなし。希望のメーカーとサイズを確認して贈るのがよさそうです。またタオル、おくるみなどは、二人目の子にまっさらなものを使ってあげたいという声が挙がりました。
「おむつケーキ! 二人目も同性なので、洋服もグッズも一人目のときのものがそのまま使えるので、消耗品がすごく助かります」
「おむつとおしりふき。ある程度のものは揃っているので、絶対に使うアイテムが嬉しい」
「新しくやわらかなバスタオルで赤ちゃんを包み込めたのは嬉しかったです。上の子のときのものはもう生地がへたれていたので」
定番のベビー服は二人目ギフトにも大人気。上の子のものがたくさんあって自分たちではあまり買わないからこそ、二人目のための服を贈られるのが嬉しかったよう。また、きょうだいができたことで、念願のリンクコーデが楽しめるかわいいお揃い服のニーズも多数。
「娘にベビー用ケープをいただきました。お兄ちゃんの服ばかり着せていたので、女の子らしい服をいただけて嬉しかったです」
「姉妹ならお揃いにできる洋服。やっぱりかわいいから」
「二人目だとどうしてもお下がりのものが多いので、新しく洋服をもらえると“この子のために選んでくれた”感じがして嬉しくなります」
「兄弟お揃いの服。赤ちゃん返りしていた上の子が喜びました」
二人目のための特別なギフトなら、スタイやおくるみ、離乳食用の食器などを赤ちゃんの名入りで。すでに持っているものでも、上の子とは区別して、その子のためにちゃんと使ってあげたいという親心が寄せられました。
「二人目の名入りのスタイや巾着など。いただいて一番嬉しかった品です」
「名前入りのブランドのスタイ。どうしても上の子のお下がりを使いがちなので、二人目の子用の名前入りの新品がありがたかった」
きょうだいが増えてますます忙しくなったママとパパをねぎらう、親向けアイテムを贈ってもらったという体験も。ママ用のスキンケアグッズは、産後の辛さを共有するママ友からいただいたケースが多いよう。産後ママのランチに手軽なレトルト食品や、家族で楽しめるグルメギフトも人気。
「スキンケア用品は、産後のママを気に掛けてくれるのが嬉しかった」
「ボディスクラブとハンドクリームのセット。二人目になると自分磨きを怠りがちなので嬉しかったです。スクラブは週1度、子どもたちを夫に見てもらって使いました」
「スープやパスタのようにすぐ食べられるもの。コーヒーが好きなのでカフェインレスコーヒーなど。子どものものばかりもらう中で、出産を頑張った自分に友人がプレゼントしてくれました」
一人目と異なるニーズがある二人目の出産祝い。贈り方で気を付けるべきポイントも気になるところ。
マナー講師の岩下宣子先生によると、二人目の出産祝いも、基本的には一人目と同様、産後10日~1カ月をめどにお祝い金や品物を贈る形でOK。ただし二人目で気を付けたいのが「一人目と同額程度のお祝いを贈る」こと。昔は第一子男児のお祝いを手厚くする風習がありましたが、現代は生まれた順番や性別に関係なく祝福するもの。二人目も三人目も平等にお祝いするようにしましょう。
より喜んでもらうなら、二人目の出産祝いに添えて「上の子にもプレゼントを贈る」のもおすすめ。上の子の年齢にもよるものの、二人目の赤ちゃんに注目が集まり、ちょっぴり寂しい思いをしているケースが多いとか。赤ちゃんとお揃いの服やおもちゃ、お菓子など、上の子が喜びそうな品を選んで一緒に渡せば、家族の幸せが一層広がります。
二人目の出産祝いは、一人目のときとは異なる気遣いポイントもあるけれど、ニーズが絞られる分、よりママとパパに寄り添ったアイテムを贈ることができます。二人目ならではのニーズを確かめて、本当に喜ばれるギフト選びを楽しみましょう。
※記事内のコメントは2022年1月に実施したゼクシィBabyママ隊メンバー151人のアンケート回答によるものです。
岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。