記事公開日:2019年8月30日
最終更新日:2024年5月8日
結婚のお祝いをいただいた場合、お返しをするのがマナーといわれますが、親からお祝いをもらった際にお返しは必要なのでしょうか。この記事では、親へのお返しについての考え方をはじめ、お返しをする場合のおすすめのギフトやマナーなどをご紹介します。
お祝いをもらった際にお返しをすることを指して「内祝い」ということがあります。本来、内祝いとはおめでたいことがあった際に周囲の人たちへ報告し、感謝の気持ちとしてお祝いのお膳でもてなしたり、ご近所にお赤飯や紅白饅頭などを贈ったりすることをいいます。ところが、時代が進むにつれてそのような機会が減り、お祝いをくれた人に対してお返しをすることを内祝いと呼ぶようになりました。
結婚の場合、結婚式に出席しない人にお祝いをもらった際に、内祝い(お返し)の品を贈ります。結婚式に出席した人へは、内祝い(お返し)は必要ありません。ただ、高額のお祝いをいただいた場合、心苦しいと感じるのであれば、別途、感謝の品物を贈ることもあります。
結婚に際しては、親から援助を受けたり、お祝いをもらったりする人が多いのではないでしょうか。上記の内祝いの定義に当てはめれば、結婚式に出席している親にはお返しは必要ないということになります。ただ、親はその他のゲストとは少し立場が違いますし、高額のお祝いをもらうケースも少なくないので、感謝の気持ちとして贈り物をする決しておかしなことではないでしょう。
結婚式の定番演出として、親への花束贈呈があります。これは、新郎新婦がいままで育ててくれた親へ感謝の気持ちを込め、花束を贈るというもの。最近では、花束のほかに体重ベア(生まれたときの体重で作る熊のぬいぐるみ)や三連時計(一つの素材から3つの時計を作り、1つを新婚家庭が有し、残り2つを両家へそれぞれ贈る)などを用意するケースも多いようです。さらに、親の趣味に関する品物や旅行券などを贈ることも。このように、結婚式で花束だけではなく、品物を渡した場合は別途お返しの品物はあげなくてもいいでしょう。
結婚内祝いは結婚式に出席しなくて、お祝いをくれた人に贈るもの。一方、引き出物は結婚式に出席してくれた人に対して渡すお土産です。品物と引き菓子、縁起物などで2〜3品を贈るのが一般的ですが、地域によってはさらに品数が多くなる場合も。平均金額は1人当たり6200円です(「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(全国推計値)より」)。
一般的には、結婚式においては新郎新婦のほか親も主催者側となるので、引き出物は用意しなくてもいいということになります。ただ、親にとっても記念の品となるので、できれば用意することをおすすめします。
内祝いの相場はいただいたお祝いの2分の1〜3分の1くらいです。ただし、高額のお祝いをもらった場合は、相場よりも低い金額で構いません。親の気持ちを推察すると、「お返しがほしい」と望むケースは少ないのではないでしょうか。それよりもふたりの新生活に役立ててほしいと考えているはずです。内祝いの品を贈る場合は、親が喜んで受け取ってくれるような金額を考えて、品物を選びましょう。ちなみに、「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(全国推計値)」によれば、親へのギフト・花束の平均金額は3万4000円(両家分)となっています。
親の好みや趣味、ライフスタイルに合ったものを選ぶといいでしょう。いままで育ててくれたことに対する感謝の気持ちが伝わるような、「これからは自分の時間を楽しんで」といったメッセージが伝わるものがおすすめです。量よりも質にこだわったほうがいいでしょう。
何を選べばいいかわからないという場合は、カタログ式ギフトがおすすめです。カタログ式ギフトには、高級ホテルでの宿泊やレストランでの食事といった体験にフォーカスしたアイテムが含まれたものもあるので、親の好みに合わせて選ぶといいでしょう。
「ゼクシィ内祝い」では、ふたりの写真を使って『ゼクシィ』風の表紙に仕立てたカタログ式ギフトを作ることができます。一般のカタログ式ギフトとは一味違う体裁で、結婚内祝いにはぴったり。品物を選んだ後も、カタログを記念に取っておくことができ、いい記念になります。カタログは4180円、5830円、6930円、1万4630円の4種類から選べます。
「ゼクシィ内祝い」で表紙になれるカタログ式ギフトをチェック!
カタログ式ギフトやお菓子、タオルなどをセットにした「ゼクシィ内祝い」オリジナルの組み合わせギフト。カタログ式ギフトだけでは味気ないという場合や、1品だけでは少し物足りないという場合などにおすすめです。品物を自分で自由に組み合わせることもできます。
内祝いはお祝いごとが終わってから贈るのが一般的で、結婚内祝いは結婚式が終わったら1カ月以内を目安とします。ただし、親へ贈る場合はそこまで厳密に考えなくてもいいでしょう。とはいえ、結婚式や婚姻届を提出したタイミングよりもあまりに離れていると間延びしてしまいますので、あまり間をあけずに贈るのがおすすめです。
格式を重んじる親に贈るのであれば、のしと水引が印刷されたのし紙を品物に掛けることをおすすめします。大げさな感じにしたくないと考えるのであれば、のし紙はなくてもいいかもしれません。リボンを掛け、カードを添えて贈るのもいいでしょう。
のし紙をかける場合、水引は赤白の結び切り(結び留め)あるいはあわじ結び(あわび結び)を。慶事なので水引の本数は5本、7本、9本など奇数がおすすめ。本数が多いほど格が上がりますが、9本は苦につながるとして嫌われる場合も。5本の水引を2倍にした10本の水引は婚礼関係ではよく用いられます。
表書きは「内祝」または「寿」とあるものを選びます。名前は水引の下の部分に、「寿」などの字よりもやや小さめに毛筆または筆ペンで書き入れます。夫婦の名前、または自分の名前を入れるのがいいでしょう。夫婦連名の場合は、右から順に夫の名前、妻の名前とします。なお、「ゼクシィ内祝い」なら、のし紙にも対応。安心して贈れます。
「ゼクシィ内祝い」でのし紙をチェック!
親への内祝いはできれば時間をとり、直接会って贈りたいものです。とはいえ、遠方などで難しい場合は、配送しても構いません。その際は、送りっぱなしではなく、事前に電話やメール、SNSなどで贈った旨の連絡を入れるか、送り状を添えます。送り状は品物の中に入れられない場合は、品物と同じくらいか1〜2日前に届くように手配を。送り状には、これまでの感謝やこれからの抱負などをさりげなく書くとよいでしょう。
なお、ネット通販などでは、メッセージカードを同封できるサービスを行っているところもあります。「ゼクシィ内祝い」ではメッセージカードが無料。ふたりの写真やオリジナルの文章を入れることもできます。
「ゼクシィ内祝い」でメッセージカードをチェック!
新緑が目にまぶしい季節となりました
お元気でお過ごしですか?
結婚式では大変お世話になりました
お母さんにベールをあげてもらったとき
お父さんとバージンロードを歩いたとき
一つ一つのシーンをいまも鮮明に思い出すことができます
ふたりからはたくさんのお祝いをいただき感謝しかありません
「お返しなんていいよ」と言う姿が目に浮かびますが
私たちからのほんの感謝の気持ちです
気に入ってもらえるとうれししいです
新生活は慣れないことも多く大変ですが
ふたりで力を合わせてがんばっています
夏休みには遊びに行くね
まずはお礼まで
親に内祝いは必要ないと考える向きもありますが、「内祝い」と形式張ってとらえずに、感謝の気持ちを形にして贈ると考えるといいでしょう。結婚式で特にプレゼントなどを贈呈しなかったという人は、お返しを贈ることを考えてもいいかもしれません。
岩下宣子さん マナーデザイナー
「現代礼法研究所」主宰。NPOマナー教育サポート協会理事・相談役。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流・小笠原清信氏のもとでマナーや作法を学び、マナーデザイナーとして独立。企業や学校、公共団体などで指導や講演会を行うほか、多数の著作も手掛ける。