記事公開日:2022年4月15日
最終更新日:2022年7月21日
目上の方や上司、同僚や友人…。お礼の品に添えるメッセージはどう書けばいい?と迷うもの。ここでは内祝いに添えるお礼状やメッセージカードの書き方、贈る相手別の文例を紹介していきます。またお祝いごとのメッセージでは避けるべき言葉もありますので、相手に失礼のないように心を配りながら二人の感謝の想いを文章につづってみましょう。
以前は手渡しで贈ることも多かった内祝いですが、現在はギフトを自宅に配送するケースも増えています。結婚式に招待できなかった方へ、また結婚式を挙げていない場合にも結婚の報告をする意味で内祝いギフトにメッセージを添えて感謝の気持ちを伝えましょう。
さらに、お祝いの品物をいただいた場合は「とても気に入っています」「喜んでいます」を書き添えるとよりていねいな印象に。もちろん、とてもかしこまった文章でなくても構いませんし、相手によって結婚式の写真を入れたり、気軽でユニークな文章でまとめるのもOKです。どんな形であれ、二人の「ありがとう」の気持ちを込めたメッセージであればきっと受け取った相手にも喜んでもらえるでしょう。
手紙様式(お礼状)なのか、カード様式(メッセージカード)なのかの違いだけですので、どちらを使っても問題ありません。また文章も相手に合わせたニュアンスでまとめていってOKです。
お祝いごとには避けたほうがいい言葉もあります。(これを忌み言葉といいます)
・不幸を連想させる言葉 例)終わる、壊れる、滅びる
・別れを連想させる言葉 例)離れる、切れる、去る
再婚などをイメージする言葉も避けましょう。(これを重ね言葉といいます)
・繰り返しを連想させる言葉 例)さまざま、重ね重ね、いろいろ
また、文章内で内祝いの品を「お返し」と表現することは儀礼的な印象を与えるため、使わないのがマナーです。
目上の方やご年配の相手など、失礼のないように文章をまとめたいときは、ていねいなお礼状の形をとるのがおすすめです。
お礼状は下の7つの項目で順番にまとめるのが基本となります。最もかしこまったていねいな表現にしたい場合は「謹啓」で始まり「謹白」(または謹言)で文章を結び、最後に日付と名前、連絡先を記します。また文章は句読点をつけずにまとめていきます。
1:頭語(「謹白」から始めます)
2:時候の挨拶
3:結婚祝いへの感謝
4:近況と新生活への抱負
5:今後のお付き合いのお願いや相手への気遣いの言葉
6:結語(「謹白」または「謹言」で締めます)
7:日付、氏名
謹啓
○○の候(新緑の候など)○○様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
この度は私共の結婚に際しお祝いをありがとうございました
御礼のしるしに心ばかりの品をお贈りします お納めくださいますと幸いです
新生活にも慣れ始めたところ 今後は二人で笑顔の絶えない家庭を築いていく所存です
今後も変わりなく温かくご指導くださいますようお願い申し上げます
末筆ながら○○様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます
謹白
令和○年○月○日
氏名(※名前は新姓・旧姓の両方を記載します)
近しい間柄の人へ贈るなら、読みやすく親近感のある形で文章をまとめるのもOKです。メッセージカードなどを使って二人の気持ちが伝わりやすい言葉でまとめていきましょう。
=== 定番 ===
叔父様、叔母様、お変わりなくお元気でしょうか?
先日は結婚に際して過分なお祝いをいただきありがとうございました
ありがたく新生活で使わせていただきます
ささやかですが心ばかりの品をお贈りします
今後は二人、笑顔の絶えない家庭にしていきたいと思っています
次にお会いできる機会にはぜひご挨拶をさせてください
お元気な皆様にお会いできることを楽しみにしています
令和○年○月○日
名(名前のみでOK)
=== カジュアル ===
おじさん、おばさん、結婚のお祝いをありがとう!
ささやかですが感謝の気持ちを込めてお礼の品を贈ります
今後はふたり支え合いながら温かい家庭を築いていきたいと思います
小さい頃から気にかけて見守ってくださり、本当に感謝してます
次に帰省したときには会いに行きますね!
そのとき改めてご挨拶させていただきます
令和○年○月○日
名(名前のみでOK)
=== 定番 ===
○○さん
結婚祝いをいただき ありがとうございました!
心のこもったメッセージを二人で読ませていただきました
とても嬉しく感動しました
いただいた××は 新居で大活躍しています
感謝の気持ちを込めて お礼の品を贈ります
新生活にも慣れてきて 少し余裕もでてきました
また食事などに行きましょうね! 元気なお顔が見られることを楽しみにしています
令和○年○月○日
名(名前のみでOK)
※職場の方へ贈る場合は氏名(名前は新姓・旧姓の両方を記します)
=== カジュアル ===
○○さん
先日は素敵な○○をありがとう!
さっそく新生活で使わせてもらってるよ
本当にありがとう!
ささやかですがお礼の品を贈りますね
次に会うのは、またいつもの居酒屋かな⁉(笑)
今までと変わらず気の置けない仲間でいてね。これからもよろしくね!
令和○年○月○日
名(名前のみでOK)
※職場の方へ贈る場合は氏名(名前は新姓・旧姓の両方を記します)
=== 定番 ===
(役職名)○○様 (例:総務部長 ○○様)
先日は素敵なお品をいただきありがとうございました
特に私が好きな○○を覚えていてくださり、感激しました
感謝の気持ちをこめてお礼の品を贈ります
尊敬する○○さんに少しでも近づけるよう、また仕事でもお役に立てますように精進いたします
今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします
令和○年○月○日
氏名(名前は新姓・旧姓の両方を記します)
=== カジュアル ===
○○部長 (または、○○さん)
この度は私どもの結婚に際しお祝いをいただきありがとうございました
とても喜んでおり、さっそく新生活で使わせていただいております
ささやかですがお礼の品を贈ります。感謝の気持ちをお受け取りいただければ幸いです
今後は二人協力し、仕事も一層がんばり温かい家庭を築いていきたいと思います
夫婦円満の秘訣などもぜひアドバイスをいただければと思いますので
今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします
令和○年○月○日
氏名(名前は新姓・旧姓の両方を記します)
二人の決意と感謝の気持ちを伝える定型文で簡単作成! 文章が苦手な人、忙しい人にもおすすめです。
お気に入りの写真、オリジナルのメッセージを組み合わせて作成できます。和・洋のテイスト、大人シックなどデザインも豊富。写真は2枚まで、メッセージは80文字まで、二人の名前と日付も入れられます。
オリジナルの写真、二人の言葉を添えて贈ると、相手の方へ感謝の気持ちが一層伝わりやすくなります。
かしこまった様式で贈りたいときは、封書の形をとりましょう。実は、封筒に入れるというアクションは「相手を思ってひと手間かけている」ことを意味しますので、お礼状もメッセージカードも封書の様式をとれば格が上がります。かしこまった、ていねいな印象と共に感謝の言葉を伝えたいときは、ぜひ封筒に入れて内祝いに添えましょう。
内祝いに添えるメッセージは、「二人の新しい門出をお祝いいただきありがとうございます」「いただいたお祝いの品を二人、喜んでいます」と伝えることが何よりも大切です。相手に応じて「お礼状」や「メッセージカード」を使い分けてもいいですし、写真やデザインで二人らしさが伝わる工夫をするのも楽しいものです。贈る相手に合わせて二人オリジナルの言葉で感謝を伝えてみて。
岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。