【文例付き】気持ちが伝わる入学祝いのお礼状の書き方

【文例付き】気持ちが伝わる入学祝いのお礼状の書き方

入学祝いをいただいたら、なるべく早くお礼状を出すのがマナーです。入学祝い自体は子どもに贈られるものですが、お礼状となるとまだ小さくて文章としてまとめるのは難しいので、親が代わりに書いてあげましょう。もちろん子ども自身がお礼を伝えることも大切なので、一緒に子どもが書いた絵や文字、写真などを同封すると相手も喜んでくれます。

[入学祝いのお礼状]何を書く?いつ出す?

お礼状には、頭語や結語、時候のあいさつといった手紙の基本項目のほかに、お祝いの品を子どもが喜んでいることや入学後の近況などを、お礼の言葉と共に盛り込みましょう。

お礼状を出すタイミングは、お祝いをいただいてから3日以内が基本です。品物がちゃんと届いたかどうか贈った側も気になるところなので、まずは到着したらすぐに電話を入れてお礼を伝え、その後でお礼状を出すと丁寧です。

お礼状を書く際に気を付けたいポイント

入学祝いのお礼状はいただいた品物に対してではなく、わが子の成長を祝ってくれたことへの感謝をつづるもの。子どもが喜んでいる様子を伝えるためにも、拙くてもよいので子ども本人に一筆書かせることも大切です。慶事の手紙なので、「終わる」「壊れる」など入学にふさわしくない忌み言葉は使わないこと。追伸も慶事には使わないのがルールです。

お礼状の基本構成

お礼状は手紙と同じように頭語・結語・時候のあいさつなどを含めて構成するのが基本です。ただし自分の身内や仲のよい友人などにはかしこまらず、頭語・結語を省いて仕上げても構いません。相手との間柄に合わせて文面を考えてみてください。

[頭語]

手紙と同じようにお礼状の冒頭に書く言葉です。文末の「結語」とセットで用います。
例/謹啓、拝啓、拝呈、啓上、一筆申し上げます

[結語]

文末に頭語とセットで用いる言葉ですが、頭語との組み合わせは以下の通りです。
例/謹啓-謹言、拝啓-敬具、拝呈-敬白、啓上-拝具、一筆申し上げます-かしこ

[時候のあいさつ]

頭語に続く季節のあいさつで、月ごとに言い回しが変わります。入学式は4月なので、4月の文例をご紹介します。
例:フォーマル/春暖の候、陽春の候、春爛漫の候、桜花の候、仲春の候
例:カジュアル/若葉萌えいづる頃となりました、桜の花も美しく咲きそろいました

[お礼の言葉]

お祝いへの感謝の言葉と、子どもが喜んでいるようすを合わせて伝えます。文具などすぐ使える物をいただいた場合は、どのように使っているのかも書き添えておくとよいでしょう。
例:
「お祝いで○○○を買わせていただきました。子どももとても喜んでいます」
「お祝いにいただいた○○○を使って、毎日がんばって勉強に励んでいます」

[結びの言葉]

相手の健康を気遣う言葉などを添えてお礼状を締めくくります。お礼の品を贈る場合は、そのことについても触れておくとよいでしょう。
例:
「季節の変わり目ですのでご自愛ください」
「心ばかりの内祝いの品を贈らせていただきました。○月○日頃には届くと思います」

お礼状の文例 <義父母に送るかしこまった文面>

拝啓
桜の花も美しく咲きそろいました。
皆さま、お変わりなくお過ごしのことと存じます。

先日は健太(子どもの名前)の入学に際し、温かいお心遣いをありがとうございました。
早速いただいたお祝いで○○○を購入し、健太もとても喜んでおります。

次にお会いする際には、健太のたくましく成長した姿をお目にかけられるよう
親子ともども日々がんばりたいと思っています。

なお、心ばかりではございますが内祝いをお贈りいたしました。
お届けは○月○日頃を予定しております。
季節の変わり目ですのでご自愛くださいませ。

敬具

お礼状の文例 <自分の親に送るカジュアルな文面>

このたびは、入学のお祝いをありがとうございました。
早速、健太(子どもの名前)を連れてデパートへ行き、○○○を買わせてもらいました。
健太もとても喜んでいます。使っているところを写真に撮ったので同封しますね。

新しい友達もできたようで、次に帰省したときには健太から
楽しい小学校生活について話ができると思います。

では季節の変わり目ですので、かぜなどひかないように気を付けて。
みんなで会える日を楽しみにしています。

まとめ

入学祝いのお礼状は、子どもの健やかな成長を祝ってくれることへの感謝と共に、子どもの近況を伝える役目も担っています。お祝いを喜んでいることや、どのように使っているかなど、短くてもいいので相手の知りたいことを盛り込んで早めに送りましょう。

監修

岩下宣子さん マナーデザイナー

現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。

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